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MBOとは?従業員のやる気を引き出すコツと面談のポイントを解説

MBOとは「目標管理」のことです。目標によって人事評価を行う企業は少なくありませんが、実はやり方を間違えると意味のないものになってしまいます。

MBOで従業員のやる気を引き出すためのポイントや面談のコツを解説します。

MBOとは

MBO(Management by objective)とは「目標管理」です。

個人やグループごとに目標(objective)を定め、その目標に対する達成度や取り組みによって評価し管理(management)します。

「マネジメント」の著者としても有名なピーター・ドラッガー氏によって1950年代に提唱されました。

OKRとの違い

MBOとよく似たものにOKR(Objectives and Key Results)があります。

MBOよりも後にできた考え方で、元インテルCEOのアンドルー・グローヴ氏が1970年代に提唱、同社に導入しました。

MBOが100%の目標達成を目指すのに対し、OKRは60〜70%を基準とします。またOKRは全社の目標がobjectiveとして最初に存在し、その目標を達成するためにチームや個人へ目標を振り分けていきます。

MBOの3つの方法

MBOは大きく分けて3つのタイプに分けられます。

組織活性型

組織活性型は個人のモチベーションアップを主な目的としたタイプです。

従業員自身が目標を立てるのが基本で、例えば「個人の売り上げを去年より10%アップさせる」など、目標達成に向けて成長意欲を喚起します。

組織活性型MBOではボトムアップで会社全体の活性化が可能です。しかし個人の目標は必ずしも会社の方針と一致しないため、目指す方向がまとまらず会社の事業としての成長につながりにくいというデメリットもあります。

人事評価型

人事評価型は個人の目標の達成度を人事評価に反映されるものです。

組織活性型と同じく自ら目標を立てますが、達成度合いを給与アップや昇給につなげる点が組織活性型と異なります。

人事評価への透明度を上げ不公平感を減らすことができますが、達成しやすい目標ばかりが立てられてしまう危険もあります。

課題達成型

課題達成型では組織活性型や人事評価型と異なり、会社から個人やチームに対して目標が与えられます。

たとえば営業部全体の売り上げ目標が1億円だとした場合、A、B、C、Dのそれぞれのチームが2,500万円ずつという目標の設定です。

ポジションに対して目標を与えられるので、人員の交代があった場合は後任の担当者に目標が引き継がれます。

MBOを成功させるためのポイント

MBOを成功させるために重要なことは「本人の納得感」と「企業の方針との関連」です。MBOのどのタイプであっても、両者のバランスをとることが重要です。

組織活性型MBOのポイント

組織活性型では目標を掲げることが目的になってしまい、達成度の評価が曖昧になることがあります。

目標を立てる際に、どのような状態になれば「達成した」と判断するのか、また具体的にどうやって達成を目指すかといったところまで踏み込むと、振り返りがしやすくなります。

また会社の目指すべき方法と本人の達成したい目標が全く別のベクトルになっていないかといった点にも留意しましょう。

人事評価型MBOのポイント

人事評価型の場合、目標が給与に反映されるため「達成しやすい」目標を立ててしまう危険があります。

本人のスキルや現在のポジションを考慮した上で、難易度の調整をするようにしましょう。

またその際、チームメンバー間で不公平感が生まれないよう、同じくらいの難易度にすることが重要です。

課題達成型MBOのポイント

課題達成型はトップダウンで目標設定を行うため、従業員本人に目標の目的や、達成基準の理由を理解してもらうようにしましょう。

また目標を達成した際の利点(決算賞与の支給につながるなど)も説明すると、目標達成への意欲につながります。

MBO面談のコツ

MBO面談は進捗確認だけが目的ではありません。達成しようという従業員のモチベーションを引き出すことを意識しましょう。

・従業員の自己評価と上司からの評価をすり合わせる

・リラックスした空気をつくる

・目標達成のための道筋をつける

従業員の自己評価と上司からの評価をすり合わせる

従業員本人は目標を達成していると思っていても、上司から見るとまだまだということもあります。どのような理由で「達成できている」「できていない」と考えるのか、お互いに意見を聞いて納得できるまで話し合いましょう。

リラックスした空気を作る

不安な点や困っていることを話してもらうことで、目標達成の弊害になっていることを見極めることができます。

ただそういったネガティブな内容を、気軽に話せる人ばかりではありません。アイスブレイクを挟んだり飲み物を飲んだりして、打ち解けた雰囲気作りに努めましょう。

目標達成のための道筋をつける

達成の進捗が思わしくない場合は、どのようにすれば達成できるのか、具体的な方針を検討します。

そもそも最初の目標設定が曖昧だったり、本人の能力に見合っていなかったりすることもあります。その場合は早い段階で軌道修正を行うことが重要です。

まとめ

MBOとは目標管理のことで、目標の達成度によって人材やチームを評価します。MBOを上手に運用するためには、会社の方針と本人の達成したい目標をすり合わせて、お互いに納得しながら進めることが必要です。