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【具体例あり】定量目標と定性目標の設定ポイントを職種&社歴別に解説

「定性目標」と「定量目標」はそれぞれ向いている職種やポジションが異なるため、設定を誤ると従業員のモチベーションダウンにもつながります。

この記事では職種や新卒、中堅などのポジション別に、具体的な目標の設定例とポイントを解説します。

定性目標と定量目標の違い

まずは2つの目標の違いを整理しておきましょう。

定性目標とは

定性目標とは、数字で評価できない目標のことです。

たとえば「お客様に親身に対応する」や「業務効率を上げる」などが、定性目標に該当します。

定性目標のメリットは、目標を行動指針とできる点です。定型業務の担当者や新卒入社社員でも適用しやすく、また過度な重圧を与えることもありません。

デメリットとしては成果を客観的に測ることが難しい点です。上司によって評価が変わるなど、特に目標の達成度を人事評価につなげている場合は不公平感につながりやすくなります。

定量目標とは

定量目標とは、数字で評価できる目標のことです。

たとえば「月間売上1,000万円」や「顧客満足度アンケート90%以上」など、客観的に数字で(=定量的に)達成度合いが測れるものを指します。

定量目標のメリットは誰が評価しても達成度合いが同じになるという点です。結果が一目瞭然であるので評価される側も納得しやすく、昇格や昇給の条件としても適しています。

対してデメリットは、結果のみを評価することになるためプロセスが軽視されがちになることです。また高すぎる数値目標は従業員のモチベーションダウンにもつながる危険があります。

【職種別】目標具体例とポイント

職種別に定性目標と定量目標の具体例を紹介します。

営業職、接客の場合

営業や接客などの売り上げ部門は数値目標を設定しやすい職種です。

定性目標例

・お客様の立場になって提案を行う

・制作部門との連携をスムーズに行う

 定量目標例

・売上金額○円アップ

・新規顧客開拓○件 など

目標設定のポイント

ほとんどの営業職で売上目標を課されますが、「無理な納期や割引をしてでも数字だけ立てれば良い」という雰囲気にならないように注意しましょう。特に社内でのプロダクト制作が必要な場合は、無理な受注が他の部門に負荷をかけることにもなります。

事務職の場合

事務職の中でも、人事や経理などの専門事務は定量目標を定めやすい職種です。一般事務は定性目標になりがちですが、業務を細かく細分化することで定量評価が可能です。

定量目標例

・書類の作成時間削減

・データ入力件数の増加

・残業時間の削減 など 定性目標例

・わかりやすいメールを書く

・お客様に明るく対応する など 

目標設定のポイント

事務職は定量目標が難しい場合も多く「業務改善策を3件出す」といった目標にしがちです。しかし改善策を出すことが目的になってしまうので、たとえば月平均残業時間10時間削減、など、改善してどういう状況にしたいかを目標にすると良いでしょう。

クリエイティブ職(デザイナー、エンジニアなど)

最後にデザイナーやエンジニアなどクリエイティブ職の目標例です。

 定量目標例

・CV率アップ

・単体テストの所用日数短縮

・勉強会への参加 など

定性目標例

・新しい技術や言語の習得

・プロジェクトマネジメントスキルの向上 など

目標設定のポイント

クリエイティブ職では新しい技術やトレンドを追うことがほかの職種以上に求められます。またデザイナーの成果物は売上に影響が出やすいものですが、売上はほかの要因も大きいため売上そのものを個人目標するのは慎重に検討したほうが良いでしょう。

なおコーダーやCADオペレータなどオペレーター業務のみを担当している場合は、作業時間の短縮やノウハウの部内共有なども目標として有効です。

【社歴別】目標具体例とポイント

社歴や業界経験、役職の有無別に、目標の具体例とポイントを解説します。

新卒の場合

新卒入社の社員の場合、目標は仕事への向き合い方や行動習慣を身に着けるためのものになります。

定量目標例

・資格の取得

・アポイント架電件数 など

定性目標例

・顧客に信頼される担当になる

・わからないことは自分で調べて質問する

目標設定のポイント

新入社員は定量目標であっても結果ではなくプロセスや努力を評価できるものにしましょう。また担当業務に関連する資格などがあれば資格の取得を目標とすることも可能です。

定性目標を定める際は、成果を出している中堅社員の業務スタイルを参考にするとより具体的になります。

中堅社員の場合

中堅社員の場合は、定量目標は職種や業種に応じた設定をしていきましょう。

定性目標例

・新人に丁寧に業務を教える

・コスト意識を持つ

目標設定のポイント

中堅社員の目標設定では、経験年数でひとまとめにするのではなく本人の志向も考慮すると良いでしょう。マネジメント志向であれば後輩育成、スペシャリスト志向であればスキルアップという形で個人に合わせた目標を設定することで、本人の成長につなげやすくなります。

なお苦手分野があり、かつチームに悪影響が出ている(コミュニケーションがとれないなど)場合は、ステップアップよりも苦手の克服を目標としたほうがチームにとっても良い結果になることがあります。

管理職の場合

マネジメント職の場合は、個人だけでなく部門全体の結果が目標となります。

定量目標例

・部門離職率の低下

・残業時間削減

定性目標例

・他部門との連携を心がける

・リーダー候補になる部下を育成する

目標設定のポイント

数字として結果を出すことだけでなくチームビルディングなどプロセスについてもバランスよく評価対象とすることで、チーム全体の持続的な成長につなげられるようになります。

プレッシャーがかかりやすいポジションなので、必要に応じて研修を行い会社として目標達成をサポートしましょう。

さいごに

適切な目標設定は社員のモチベーションアップや業績向上につながります。

目標を達成することだけに固執しないように、目標設定時や評価時だけでなく、随時フォローアップを行いましょう。