紹介予定派遣って?メリット・デメリットを求職者と企業の立場から解説
派遣社員の働き方の1つに「紹介予定派遣」と言うものがあります。
紹介予定派遣の対象者は、社員で働くことを希望している人です。
社員になる前に派遣期間がある為、求職者と企業の間でミスマッチを防ぐことが出来ます。どちらにとってもメリットのある紹介予定派遣ですが、知っておくべきデメリットもあります。
紹介予定派遣をより深く知ることが出来るように、仕組みや求職者側と企業側それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
紹介予定派遣って?
紹介予定派遣とは、求職者が社員になることを前提として企業で働く派遣形態の1つです。
派遣期間は、厚生労働省の定める派遣法により最長6か月と決まっています。紹介予定ではない派遣の場合、同じ就業場所で働ける期間は最長で3年と定められているので、紹介予定派遣の派遣期間はあくまでお試し期間であることが分かります。
紹介予定派遣期間の終了後に、求職者と企業の合意があれば社員になることが出来ます。社員とは、正社員や契約社員のことです。
紹介予定派遣の場合、お互いの合意がなければ社員になることはありません。大きな強みは、求職者が企業の社員になった後のミスマッチを防げることでしょう。紹介予定派遣は、社員を希望しているけれど、転職で失敗したくないという方にオススメ。また、企業側も求める人材に合わせて採用することが出来ます。
通常の派遣社員との大きな違いは「社員になることを前提としている」と言うことです。
通常の派遣では禁止されている就業前の書類選考や面接が出来るのも、雇用契約を結ぶ可能性があるからです。その為、事前に断られてしまう場合もあるのが紹介予定派遣の特徴となっています。
求職者から見た紹介予定派遣のメリットとデメリット
■メリット
1番のメリットは、求職者がその企業で働くことに向いているどうかを事前に知れることです。なぜなら、紹介予定派遣は会社の雰囲気や仕事の仕方が自分に合うのかを判断する期間が設けられているからです。転職活動をして正社員から入社した場合、自分に環境が合わないと感じてもすぐには退職することが難しいのが現実です。
紹介予定派遣は合わないと感じた時に社員にならない選択が出来るので、より自分に適した仕事を見つけられるでしょう。
紹介予定派遣として働いている期間は、派遣会社に所属しています。困った時の相談や、条件の見直しなどを派遣会社に依頼することが出来ます。
また、派遣期間終了後に合意をしなかった場合も、派遣会社が新しい職場探しをサポートしてくれます。派遣会社が、総合的にサポートしてくれるので心強いですよ。
■デメリット
デメリットとして、自分が企業の社員になりたくても、企業の合意が得られない可能性があります。
なぜなら、企業側もあなたの仕事ぶりを見て社員に採用するかどうかを判断するからです。企業が求めている仕事のスキルが求職者にない場合もあります。両方の合意が必要な点では、社員になるハードルが高いことが考えられます。
社員になるには、紹介予定派遣の期間に、自分の仕事をアピールすることが成功のカギ。求職者のことをしっかり見て、判断してもらえる機会があるということはチャンスでもあります。
企業から見た紹介予定派遣のメリットとデメリット
■メリット
企業のメリットとしては、必要な人材を探す手間が省ける点です。本来、企業が採用者を決めるまでの手順は多く、労力がかかるものです。就職希望者が内定に進むまで、書類選考や面接、筆記試験など多くの過程があります。
紹介予定派遣では、企業が求める経験やスキルを持った人を派遣会社が紹介してくれるので、効率よく人材を探すことが可能です。
さらに、求職者と企業の間に派遣会社が入ってくれることで、日程調節や条件交渉をしてもらえます。
また企業側も、求職者の働く姿を見て判断出来ることが大きなメリットです。初めから正社員で雇ったものの、仕事の仕方や会社の雰囲気が合わず退職してしまうケースは少なくありません。
求職者の働く姿を事前に見ることで、合わなかったという問題に発展しづらくなります。
■デメリット
企業側のデメリットとして、社員になるまでに時間とお金のコストがかかることがあげられます。
正社員から採用した場合はすぐに社員として勤務始まりますが、紹介予定派遣の場合は社員になるまでに最長6ヶ月の期間がかかります。その間企業は、派遣会社へ派遣料金を払わなくてはなりません。せっかく時間とお金のコストをかけても、お互いに合意しない場合もあります。
さらに、社員の採用が決まった際は、派遣会社に手数料を支払うこととなります。
時間やお金のコストはかかりますが、ミスマッチングが課題となっている企業において紹介予定派遣は適した採用方法と言えます。
まとめ
メリットも多い紹介予定派遣ですが、他の雇用形態に比べると求人数が少なくややマイナーと言えます。しかし、入社後の企業と求職者どちらにとってもギャップを減らす手助けになるでしょう。
個々の力を発揮させる為にも、紹介予定派遣を検討してみてはいかがでしょうか。